
ひねくれ徘徊録⑦
これまでにないシュールな衣装合わせです
あくまで真剣
この怪しいマスクはなにかというと
フェイスキニという80年代に中国で流行した日焼けとクラゲ除けの水着
この映画の1つのキーアイテムとなるのですが
ルチャマスクよろしくの目立ち様。
私の演じたYOKOは日本人の役。
なのになぜこの水着を着ているのか
それによってYOKOに何が起きるのか
この短編映画はイタリアの監督が描く、
アジア人、そしてその中の日本人のアイデンティティのお話なのです。
歩いているとcinese?(=中国人)って聞かれるのがほとんど。
本当にどの国に行ってもよくあるので慣れてしまったけれど
アンドレア監督が数人の日本人の友人を見ていて
彼らの中の日本人らしさと、私達の抱えるジレンマに興味を持ったことから
この映画が作られたとのこと。
よくある観光的な日本らしさではなく、
目配せや、困ったときに笑うところ、
控えめで素直すぎるところ、(あと英語もあまり強くないところ)
そういう要素をキャラクターに詰め込んで、
可愛らしい描き方をしてくれています。
衣装合わせでようやく対面したクララ。
アンドレアと会うなりそっけないように返していたから
あまり仲良くないのかしらと思ったらまったく真逆で
小学校からの仲なのだそう。
もう一人制作部にも同級生が居た
シチリアの小学校出身から、それぞれ映像の道に進んで一緒に何か作るのは
なんかすごい
しかも今回やっと初仕事だそうで。
立ちあえて光栄な気持ちでした。
その日の夜は、アンドレアからちょっとしたパーティーがあるからおいでよと言われ
え、いくいく~という軽い気持ちでお返事
集合場所を間違えて、建物の入り口付近で待っていると
写真撮って~と現地の子供たちが。
"Cinese? " "No, Io sono giapponese"
背の一番高いお調子者顔の男の子はなにかしたり顔で言ってたけど
なんていっているんだろう
どうせとんでもない下ネタでもいってるんだろうと思いながら手を振る
(ちゃんとしたこと言ってたらごめん)